ヤマハ艇 FXC-HO エンジン不動! スターターリレー分解


ヤマハ艇 FXC-HO 2009年モデル

症状


・数年ぶりにエンジンを掛けようとしたら、掛からなかった。

・セルが全く回らない、メーターは起動したがすぐ落ちる。

・スタートボタンを押しても、リレーからカチッと動作音が聞こえない。

 


検証:導通テストで判明 スターターリレー不良


バッテリー電圧は問題無く、点検によりセルモーターの異常も無さそうでした。

 

消去法で考え、スターターリレーの不具合だと想定して、部品脱着点検を行います☟

 

【導通テスト】

簡単な導通テストを行います。

スターターリレー端子をバッテリーに直で繋ぎ、導通があるかを確認します。

 

しかしテスターでは開回路を表しており、電気は通ってないようですね☟

とりあえずスターターリレーの不具合で間違いないようです。

 


結果:スターターリレー交換


21.スターターリレーアセンブリ 5,797(税込)

※税込/2020年現在

 

 


分解・内部構造について


ヤマハのスターターリレーは、今まで分解したことがなかったので、
この機会に中身を覗いてみることにしました。良い絵が撮れるように・・

 

ちなみに器のプラスチック部品を半ば壊しながらの作業なので、組付けはできません。

 

防水性はありそうでしたが、塩害が内部にまで侵入しています。

 

・・原因は腐食による断線か何かか?と思いますが、いまいち掴めませんm(__)m

 

このタイプのスターターリレーの構造です。

コイルの中央に納まる鉄心、これが電気が通ると磁石の性質を持ちます(電磁石)

 

この磁石が引き寄せられ、接点が接触して電気の開閉ができる仕組みですが、具体的に見てみます。

 

鉄心のちょうど裏側には、中央の突起(固定接点)があります。

バラす時にスプリングがありましたが、通常そのスプリングの力で画像のように中央の突起が鉄心で押されています。 突起の裏にもスプリングがあり、押されると後ろにずれ込みます。 これが通電してないOFFの状態

 

 

そしてコイルに電気が通り、磁石(鉄心)が上のプランジャーに引き寄せられ移動する。

すると押されていた固定接点の突起が戻り、接点に接触し回路が繋がる。これがエンジン始動時のONの状態

 

しかし、プランジャーも鉄心も塩害でビッシリです。

いくら防水だとしても、エンジンルーム内の湿気には気を付けたほうが良いという事ですかね。

 

ちなみにSEA-DOO艇のスターターリレーなんかは、カチッと動作音がするにも関わらず、スターターリレーを付け替えたら直った、何て事例がたまにあります。

今回とはちょっと違ったケースですが、これも分解すれば何か分かるかもしれないですね。


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