ジェットが転覆して絶体絶命の時に力を発揮するセンサーです
マニアックな話ですが、ちょっと面白いセンサーについてご紹介します。
ジェットが一定の傾斜角度を超えた時、または転倒した時
エンジンを強制的にストップさせるという機能を持ったセンサーがあります。
言い方は傾斜検知スイッチや転倒センサー・TOPSスイッチなど様々です。
3メーカーについていますが、一番わかりやすいSEA-DOO艇でご紹介しますね。
マニュアルではTOPSスイッチと記載されていますが、分かりやすく転倒センサーと説明します
上のTOPSバルブというのは、エンジン内部で発生するブローバイガスをインテークシステムに送り込む為の装置です。
昔の車などは、ブローバイガスを外に垂れ流しだったそうですが、大気汚染の原因になる事から現在ではこのような還元装置が義務化されているようですね
このTOPSバルブが深く関係するのでちょっと分解してみます。
金属部品やスプリングなど付いてますが、どうやら、筒状のおもりが転覆時、反転して通路を塞ぐことでエンジンオイルの逆流を防いでいるようです。
バルブの仕組みです。
そして筒状のおもりの中に細長いマグネットが挿入されていました。
おもりが反転すればマグネットも付いていく仕組みです。
このマグネット、位置的に転倒センサーの真上にあるんですね。
もうわかってきた方もいるかと思いますが
この転倒センサーはマグネットの磁気で反応する仕組みでした。
転倒センサー、具体的にはホール効果スイッチというもので、このタイプは通常磁石が近づている状態では、オフ。でジェットが転覆して磁石と離れると、オン。の状態になります。
センサーがオンの状態では、ECUに電気信号を送り結果エンジンが停止します。
このホールセンサーのスイッチタイプのもの、他にどんな使い方があるか調べてみたら、冷蔵庫やノートパソコンの開閉検出としても使われているみたいです。
そう考えれば、ジェットの転覆=冷蔵庫が開いたみたいな感じでなんか面白くないですか?