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SEADOO ポンプケースの中身

SEADOOの修理でしばしば見られるのはポンプケースからの異音です。

車が走るのはタイヤが回るから、ジェットが走るのはインペラが回るから。

そのインペラが取り付いているのがポンプケースといわれている部品です。

 

ポンプケースはインペラがよい仕事をしてくれるような構造になっています。

インペラはインペラシャフトという軸にくっついています。

その軸を支えてなめらかに回転させているのがベアリングという部品です。

軸をなめらかに回転させるためには摩擦を少なくする必要があり、いくつものボールが並んでいる、そんな部品がベアリングです。

 

ベアリングは海水が苦手です。海水につかると錆びてしまいます。

ベアリングが錆びてしまうとスムーズな動きをしなくなります。

スムーズな動きをしなくなると通常より音が大きくなります。

 

先日修理したポンプケースではベアリングやインペラシャフトが錆びていました。

エンジンを始動させたとたんに非常に大きな音がポンプケースからしました。

「ガラガラ」「ゴーゴー」といった音でした。

 

 

こうなってしまうとベアリングはなめらかな動きをしてくれません。

インペラがスムーズに回らなくなります。

しかもこれ以上錆がひどくなると、ベアリングが粉々なにくだけてしまいます。

ベアリングの役割には軸(インペラシャフト)を支える仕事もあります。

その支える仕事ができなくなります。

支えられなくなったインペラシャフトはまともに回ることができなくなります。

そうなるとジェットはまともに走りません。

場合によってはエンジンルームに水が浸入してジェットが沈んでしまうこともあります。

さらにひどいとインペラが前方にずれてしまい、その影響でエンジンにダメージを与えてしまうこともあります。

 

そんなことにならないようにポンプケースにはシールという部品があります。

このシールはベアリングやインペラシャフトを海水から守ってくれます。

ただそのシールは消耗してへたってきます。本来の性能が維持できなくなったシールではベアリングやインペラシャフトを海水から守ることはできません。

だから、このシールは定期に交換することをおすすめします。

2年から3年に一度、時間とお金はかかりますが交換しましょう。

消耗品の交換は大きな故障、大きな修理を防いでくれます。

 

自分のジェットのポンプケースの音が大きくないかわかりづらいです。

そんなときは他の同じメーカーのジェットと聞き比べてみましょう。できれば新しジェットと聞き比べることができればベストです。

音が気になったらすぐにジェット屋に相談してみてください。

でも、音が大きくなる前にシールの交換やグリスアップなどメンテナンスをするようにしましょう。

むだな故障、修理からジェットを守ってあげましょう。